多くの人々が睡眠中にいびきをかきますが、その原因や種類には大きな違いがあります。特に、鼻いびきと喉いびきはその中でもよく見られるタイプで、それぞれ異なる原因と特徴を持っています。
この記事では、鼻いびきと喉いびきの違いについて解説し、それぞれの特徴、原因について紹介します。いびきが睡眠の質に及ぼす影響を理解し、より良い睡眠への第一歩として、いびきの種類とその対策を探ります。

鼻いびきと喉いびきの音や症状・原因の違い

鼻いびきと喉いびきの違い

鼻いびきと喉いびきは、いびきをかく人々に共通する二つの主要なタイプですが、それぞれにはっきりとした違いがあります。この違いを理解することは、いびきの原因を特定し、効果的な治療法を見つける上で重要です。

比較項目鼻いびき喉いびき
原因鼻腔内の構造異常、鼻炎、鼻づまりなど舌根沈下、肥満、扁桃肥大、口呼吸など
音の特徴高音規則的な音低音不規則な音
症状睡眠中の呼吸が苦しい、鼻づまりがある睡眠中の無呼吸、日中の眠気
治療法鼻腔拡張テープ、鼻炎治療、手術など減量、マウスピース、手術など
その他睡眠時無呼吸症候群のサインとなる場合がある

喉から低い不規則な音が出ている場合、喉いびきによって気道が狭窄し、呼吸が妨げられるため、睡眠中に無呼吸になる「睡眠時無呼吸症候群」のリスクが高くなります。
いびきを改善するためには、クリニックでレーザーを使用したいびき治療 おすすめクリニックを確認しましょう。
レーザーによる治療法は、喉の周りの組織を微細なレーザー光で調整することによって、いびきの原因となる振動を軽減することができます。

いびきのレーザー治療は通常、局所麻酔が行われますが、痛みや出血は少なく、日帰り手術が可能なので、気軽に受けることができます。
ただし、個々の症状や体質によって効果が異なる場合があるため、治療の前に医師と相談することが重要です。

鼻いびきをかく原因と音の特徴は?

鼻いびきの音の特徴には以下のようなものがあります。

鼻声がかかった音

鼻いびきは、鼻腔や鼻孔が狭まることで、鼻声がかったような音に聞こえることが特徴です。

ブンブンとした振動音

空気が狭い鼻の通り道を通過するときに、振動してブンブンという低い音を発します。

比較的一定のリズム

鼻いびきは、喉いびきと比較してリズムが一定している傾向があります。呼吸に合わせた連続した音として現れることが多いです。

息を吸う時に特に顕著

鼻いびきは、特に息を吸う時に顕著になることがあります。これは、鼻の通り道が狭くなっているため、空気の流れが制限されるからです。

鼻づまりには、花粉などのアレルゲンに対する免疫反応で起こる「アレルギー性」、ウイルスや細菌などの感染が原因で起こる「感染性」の2種類があります。

これらの原因により鼻腔内に炎症が起きると、粘膜が腫れ上がり鼻腔が狭くなります。その状態では呼吸が乱れたり、空気の流れが妨げられたりするため、鼻や口腔内の粘膜が振動してしまい、鼻いびきが発生するのです。

また、片方の鼻腔詰まりが原因で鼻いびきが生じている可能性もあるため、心当たりのある方は医療機関で治療をすることがおすすめです。

引用:鼻いびきの原因は?鼻いびきを解消する方法まで徹底解説 | コラム | 【公式】いびきメディカルクリニック

鼻いびきは鼻炎・鼻づまりなどが主な理由

鼻いびきは、以下のように主に鼻腔や鼻道の障害が原因で発生します。

鼻中隔彎曲症

鼻の骨が曲がっている状態。鼻腔が狭窄し、息の通りが悪くなる。

鼻炎

鼻の粘膜が炎症を起こし、鼻腔が狭窄する。

風邪

風邪ウイルスによって鼻の粘膜が炎症を起こし、鼻腔が狭窄する。

ポリープ

鼻腔内にできる良性腫瘍。鼻腔を塞ぎ、息の通りを妨げる。

腫瘍

鼻腔内にできる悪性腫瘍。鼻腔を塞ぎ、息の通りを妨げる。

喉いびきの原因と音の特徴とは?

喉いびきの音の特徴には以下のようなものがあります。

ガーガーやゴロゴロとした低い音

喉の奥にある軟口蓋や舌が振動することで、ガーガーやゴロゴロといった低い音が発生します。

不規則なリズムや強さ

呼吸に合わせて気道の狭窄が変化するため、音のリズムや強さが不規則になります。

喉いびきをかく理由は舌の落ち込みや喉の筋肉の緩み

喉いびきは、以下のように主に鼻腔や鼻道の障害が原因で発生します。

睡眠中の筋肉の過度なリラックス

睡眠中、筋肉が緩み、舌や軟口蓋が気道を塞ぎます。

扁桃腺の肥大

肥大した扁桃が気道を狭め、空気の通り道を妨げます。

体位、特に仰向けでの睡眠

仰向けは舌が落ち込みやすく、気道を塞ぎやすくなります。

喉の筋肉の弛緩

加齢や疲労により、喉の筋肉が緩みやすくなると、舌や軟口蓋が気道を塞ぎやすくなります。

肥満

首周りの脂肪が蓄積すると、気道が狭くなり、喉いびきが起こりやすくなります。

舌根沈下

舌根が沈み込むことによって、気道が狭くなり、喉いびきが起こりやすくなります。

加齢

加齢によって、筋肉の衰えや喉の組織のたるみなどが見られるようになり、喉いびきが起こりやすくなります。

アルコール

アルコールは筋肉を弛緩させるため、喉いびきを悪化させる可能性があります。

睡眠薬

睡眠薬は筋肉を弛緩させる作用があるため、喉いびきを悪化させる可能性があります。

鼻いびき・喉いびきをかく6つの理由

いびきは、睡眠中に呼吸の通り道が部分的に閉塞することで発生する音です。この閉塞が起こると、空気が狭くなった通路を通過する際に周囲の組織を振動させ、いびきの音が生じます。
いびきの原因は様々で、肥満、アルコールの摂取、鼻の問題、年齢に伴う筋肉の弛緩などが挙げられます。いびきは単なる不快な音にとどまらず、睡眠時無呼吸症候群などの深刻な健康問題の兆候である可能性もあります。いびきが健康に与える影響は以下のものがあります。

1.鼻づまりによって口呼吸になる
鼻炎やアレルギー性鼻炎などによる鼻づまりは、鼻呼吸を妨げ、口呼吸を招きます。口呼吸になると、舌が落ち込み、気道が狭くなり、いびきが発生します。

2.肥満によって喉の脂肪が気道を塞ぐ
肥満は、首周りの脂肪が気道を圧迫し、狭窄を引き起こします。また、舌が大きくなり、気道を塞ぎやすくなることも原因となります。

3.加齢によって舌などの筋力が衰える
加齢とともに、舌や口周りの筋肉が弱くなり、気道を塞ぎやすくなります。また、咽頭や喉の脂肪が厚くなり、気道が狭くなることもあります。

4.アルコールを摂取すると筋肉が緩む
アルコールは、筋肉を弛緩させる作用があります。そのため、睡眠中に舌が落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。肥満は、首周りの脂肪が気道を圧迫し、狭窄を引き起こします。また、舌が大きくなり、気道を塞ぎやすくなることも原因となります。

5.仰向けの姿勢で眠っている
仰向けで寝ると、舌が落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。横向きで寝ると、舌が落ちにくくなり、いびきを軽減することができます。

6.睡眠時無呼吸症候群である
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まる病気です。重症になると、生命に関わることもあるため、早めに医療機関を受診する必要があります。
自分が該当しているか、睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックの方法も参考にしてください。

以下の図では、睡眠中にいびきをかかない喉の状態と、いびきが発生する状態を表しています。

正常な状態いびきのある状態
鼻から空気の通り道が確保され、舌が正常な位置にあるため、気道を塞がずスムーズに呼吸ができる状態です。鼻づまりが起きると空気が鼻から流れにくくなり、口呼吸になります。喉が狭いまま息の気流が早くなることで粘膜(口蓋垂や軟口蓋)が振動し、いびきの音が発生します。

鼻いびき・喉いびきの特徴を理解して適切に治療を行おう!

鼻いびきと喉いびきの違いを理解することは、いびきの原因を特定し、適切な治療法を見つけるための第一歩です。いびきは単なる生活の不快な一部であると思われがちですが、場合によっては深刻な健康問題の兆候であることもあります。

もしいびきが気になる場合は、専門家に相談し、適切な診断と治療を受けることをお勧めします。良質な睡眠は健康的な生活の基盤となるため、いびきの問題に早期に対処することが重要です。

いびきは、睡眠の質を低下させるだけでなく、長期的には健康に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、睡眠時無呼吸症候群は、心血管疾患のリスクを高めることが知られています。
いびきの対策としては、生活習慣の改善、睡眠環境の最適化、必要に応じて医療機器の使用や手術が挙げられます。また、定期的な運動や健康的な食生活を心がけることも、いびきの予防に効果的です。

参考:
【睡眠時の悩み】鼻いびきと喉いびきの違いを解説!各原因や解消法も | よし耳鼻咽喉科【公式】江東区東大島駅1分 耳鼻科小児耳鼻咽喉科 アレルギー科
いびきは病気!?いびきの原因と対策・治療方法を徹底解説|武田耳鼻咽喉科